中国語検定試験と漢語水平考試(HSK)の違いとは?
問われる能力や難度について解説
中国語の能力を測る試験はいくつかありますが、なかでも日本での受験者が多いのが「中国語検定試験」と「漢語水平考試(HSK)」です。中国語を日用生活や仕事で活かしたい方は、実力を試すためにも試験を受けてみるとよいでしょう。
この記事では、中国語検定試験と漢語水平考試の違いを解説します。試験によって問われる能力や難度が異なるため、この記事を参考にしながら自身に合った試験を選んでみてください。
また、記事の最後では、実践的な中国語を学べる駿台観光&外語ビジネス専門学校の中国語学科を紹介しています。中国語をより深く勉強したい方は、ぜひ記事の最後までご覧ください。
中国語検定試験の特徴
まず、中国語検定試験の概要と受験方法を解説します。
◇中国語検定試験の概要
中国語検定試験は、日本中国語検定協会が主催する語学検定です。日本語が母語である中国語学習者を対象にしています。
試験では、中国語を読解できる力(読む力・聞く力)と運用できる力(話す力・書く力)が問われ、加えて翻訳する力も求められます。試験の難易度が上がるほど、読解能力を問う出題が多く、筆記試験だけでなく面接試験なども実施されるのが特徴です。
中国語検定試験は、中国語の基礎から応用までを幅広くカバーし、実用的な力も試せる検定だといえるでしょう。
◇中国語検定試験を受験するには?
試験は3月、6月、11月の年3回実施されます。インターネットまたは郵送での申し込みが可能で、試験の2ヵ月ほど前から申し込めます。日本中国語検定協会の公式ホームページをチェックし、余裕をもって申し込みましょう。
試験は難易度によって準4級、4級、3級、2級、準1級、1級の6段階に分かれ、1級が最も難しくなっています。準4級は中国語を学ぶうえでの基礎知識が、1級では高レベルの中国語を駆使できる能力が問われるため、自身の学習進度と比較して適した級を受験しましょう。
試験ではリスニングと筆記が課され、準1級と1級では筆記試験に加えてオンラインでの二次試験が実施されます。受験する級に合わせた学習方法を工夫し、対策してください。
漢語水平考試(HSK)の特徴
続いて、漢語水平考試の概要と受験方法を見ていきましょう。
◇漢語水平考試(HSK)の概要
漢語水平考試は、中国政府教育部直属の機関である「孔子学院总部/国家汉办」が主催する、中国政府認定の試験です。
世界118ヵ国875ヵ所以上の会場で実施され、どの国や地域でも評価を受けられるよう、世界共通の基準に準拠しています。世界基準で自身の実力を証明できるため、漢語水平考試は高校や大学入試、中国留学、ビジネスなどに役立つでしょう。
◇漢語水平考試(HSK)を受験するには?
漢語水平考試は提供する団体によって異なりますが、多いところだとほぼ毎月実施され、インターネットまたは郵送で申し込めます。実施日によって開催地が変わる点に注意し、自身の学習スケジュールと照らし合わせて最適な実施日を選択しましょう。
漢語水平考試には筆記試験と口頭試験があり、筆記試験は1級から6級までの6段階、口頭試験は初級から上級までの3段階に分かれています。
試験はリスニング(聴力)、リーディング(読解)、ライティング(作文)で構成され(1・2級では作文力を測る問題はなし)、級数が増えるほど難易度が上がります(6級が最上級)。
漢語水平考試を提供している団体のホームページには各級のサンプル問題が掲載されているため、どの級を受験するか悩んでいる方は、一度サンプル問題に挑戦してみるとよいでしょう。
HSK日本実施委員会提供の漢語水平考試(HSK)はこちら
一般財団法人アジア国際交流奨学財団提供の漢語水平考試(HSK)はこちら
中国語検定試験と漢語水平考試(HSK)どちらを選ぶべき?
中国語検定試験と漢語水平考試はどちらも中国語の能力を試すのに有用ですが、試験によって問われる能力が異なります。どのような力をつけたいのか、どのような力を証明したいのかによって、どちらを受験するか決めるとよいでしょう。
日本国内で中国語の能力を評価されたい方や、中国語と日本語の両方を使って生活・仕事をしたい方には、中国語検定試験がおすすめです。
一方、世界で中国語の能力を評価されたい方や実用的な中国語を身につけたい方は、漢語水平考試(HSK)が適しているでしょう。
まとめ
中国語検定試験と漢語水平考試(HSK)は、どちらも中国語を学習している方におすすめの試験です。翻訳能力を身につけたい方や日本語と中国語の両方を活かしたい方は中国語検定試験、ビジネスや留学に役立つ実践的な力をつけたい方は漢語水平考試(HSK)を受けるとよいでしょう。
試験対策はテキストを購入するなどして独学で行なうことも可能ですが、より早く確実に実力をつけたいなら、外国語専門学校の利用がおすすめです。
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