ツアーコンダクター(旅行業界)の将来性は?


将来性や、給料・雇用事情について解説していきます。

ツアーコンダクターに興味を持っている方へ。旅行業界に対して「まだ需要はある?」「正社員の募集はある?」「昇進や昇給は?」といった疑問をお持ちではありませんか?

ここでは、ツアーコンダクターをはじめ、旅行業界の将来性について詳しく解説します。これからの旅行業界がどのように変化していくのか知り、進路選びの参考にしてみましょう。

ツアーコンダクターの将来性は?

ご自身が旅行に行くならば、ツアーコンダクターのいる団体旅行と自由行動ができるフリープランのどちらを選びますか?

近年、若年層の団体旅行需要は低下傾向にあります。この背景にはインターネットの普及により、大手旅行代理店以外にも旅行プランを申し込めるトラベルサイトが増えたことが挙げられます。

インターネット上で予約・申し込みができるトラベルサイトはプラン内容を比較しやすく、旅行者はよりリーズナブルな価格で旅行が可能に。

また、現地の観光情報やアクセス情報など予備知識が必要な場面でも、インターネットを活用することでトラブルを回避することが可能です。旅行に「予約の簡単さ」「価格」「自由度」を求めている若年層にとって、団体旅行は必須ではない時代へ変化してきたと言えるでしょう。

一方、インターネットに馴染みの少ない高齢者の場合、一定以上の団体旅行需要があります。団体旅行はツアープランやパッケージプランとも呼ばれ、旅行で必要とされるサービス一式が組み込まれていることが特徴です。旅行者が観光ルートや交通手段を気にせず楽しめる点が魅力です。

<団体旅行に含まれているもの>
□ 交通(航空券や新幹線など)
□ 宿泊(ホテルや旅館など)
□ 観光(現地案内、スケジューリング)

旅行者はあらかじめ決められた場所に集合するだけで、その後は充実した内容の旅行を楽しめるため、最低限の準備で旅行を満喫できます。特に、海外旅行の場合は出入国にかかる手続きもツアーコンダクターがいれば手軽に済ませられるでしょう。「価格」や「自由度」よりも「気軽さ」を重視する層にとって団体旅行需要は絶えません。

日本国内の旅行業界を見てみると、次の2つの理由から業界の景気は右肩上がりとなっていくことが考えられます。

高齢化社会の影響
高齢者の増加によりシニア層の旅行市場が拡大し、ガイド人口への需要が増加することが予想されています。

インバウンドのお客様(外国人観光客)の増加
2020年開催のオリンピック、2025年開催の万博など歴史的なイベントが多数開催されることから、訪日外国人の増加が見込まれています。これに伴い、ツアーコンダクターをはじめとしたガイド人口が不足する可能性があります(=ガイド人口への需要増)。

通訳案内の仕事が国家資格不要に!ツアーコンダクターへの注目が集まる

これまで通訳案内業務(有償)を行えるのは国家資格である「通訳案内士」を所有する人に限られていましたが、平成30年1月4日、無資格者でも通訳案内業務を行えるよう法改正が施行されました。

"通訳ガイド制度について、改正通訳案内士法が平成30年1月4日に施行されました。
通訳案内士の名称が「全国通訳案内士」となるほか、通訳案内士の業務独占規制が廃止され、資格を有さない方であっても、有償で通訳案内業務を行えるようになるなど、通訳案内士制度が大きく変わりました。"

出典:通訳ガイド制度 | 国際観光 | 政策について | 観光庁

この法改正を受け、旅行業界ではインバウンドのお客様に対し、不足するガイド人口をツアーコンダクターが補えるものとして注目しています。特に、語学が好きな方にとってはますます活躍しやすい仕事となるため、将来的な期待も込められています。

人気と知名度を得れば大きく稼げる可能性も

多様化する旅行者のニーズに応えられるようなスキルを身につけると、ツアーコンダクターとしての人気や実力を高められます。習得している知識によって添乗できる業務には限りがありますが、指名制度などが導入されれば、実力や経験のある人ほど収入にも嬉しい変化が出やすいでしょう。

ツアーコンダクターの給料や待遇面

ツアーコンダクターとして働く場合、主な雇用形態は次の3種類です。

□ 正社員
□ 派遣社員
□ 契約社員

なかでも多い雇用形態は正社員です。大手旅行代理店や鉄道会社など様々な企業が正社員募集を行っており、募集要項や求められるスキルは企業規模によって異なる傾向があります。

給料は正社員で月収約19.5万円、年収にすると330万円ほどが平均的です。派遣社員の場合は日給制が採用されやすく、以下の日給が目安です。

<派遣社員の日給相場>
平均11,000円
参考:Indeed ツアーコンダクターの日本での給与(年収)
Indeed ツアーコンダクターの日本での給与(月収)
Indeed ツアーコンダクターの日本での給与(日給)

昇給して安定した生活を望む場合、次のような手段が効果的です。

各種手当の活用:
資格手当、家族手当、住居手当などが代表的です。

実践スキルの習得:
語学力、パソコンスキル、コミュニケーション能力、マネージメント能力などが代表的です。

役職(昇進)に就く:
実力や実績を認められることで、年齢にかかわらず役職に就けるケースがあります。

長期間の勤続:
大手企業ほど勤続年数に応じた昇給制度を取り入れています。

賃金水準の高いエリア選び:
「地域別最低賃金」を参考に賃金水準の高いエリアで就職する方法です。賃金水準が高い順から、首都圏、関西、中部エリアが挙げられます(2018年時点)。

まとめ

ツアーコンダクターは今後、需要や業務範囲に嬉しい変化を期待できる仕事です。給与水準は高いとは言えない現状ですが、不足するガイド人口を補填するべく正社員への待遇にも変化があるかもしれません。一定の需要が見込まれる今だからこそ、安定した仕事を選びたいという方におすすめです。

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