鉄道パーサーの仕事内容とは?


なり方や必要な資格も解説

「鉄道パーサーとは、一体どんな仕事なのだろうか?」
「鉄道パーサーになるには、どんな方法があるのだろうか?」

今回は、鉄道パーサーに対して上記のような疑問を抱く方に向けて、鉄道パーサーの具体的な仕事内容やなり方、就職前に取得しておきたい資格などを詳しくご紹介していきます。

鉄道パーサーの仕事内容とは?

鉄道パーサーとは、車両内でおしぼりの提供や車内販売などのサービスをおこなう職種です。鉄道会社によっては、客室乗務員や客室アテンダント、パーサーと呼ぶこともあります。

鉄道パーサーには、ターミナル駅の発着時の商品補充や入れ替えといった役割もあります。また、乗客の案内や車内アナウンス、発停車時の安全確認、緊急時の誘導などの車掌業務を鉄道パーサーの担当とする会社もあるようです。

鉄道パーサーになるには?

大手企業で鉄道パーサー(正社員)として活躍するには、やはり専門学校で鉄道サービス全般を学んだうえで就職する流れがおすすめです。

鉄道コースのある専門学校には、客室乗務員サービスや鉄道アナウンスの実習も受けられる利点があります。また、ビジネスマナーやサービス接遇の授業もありますので、就職後すぐに即戦力として活躍したい人には、非常にメリットの高いカリキュラム内容になるでしょう。

鉄道パーサーになるために取得したほうが良い資格はある?

鉄道パーサーに必須資格はありませんが、仕事をするのが車両内であっても、やはり観光業やサービス業と変わらない知識やスキルを持つのが理想となります。そのため、大企業などの鉄道パーサーを目指す場合は、在学中に以下の資格を取得してみてください。

旅行業務取扱管理者

旅行業界唯一の国家資格です。試験科目のなかには、鉄道パーサーの仕事にも大きく関係する運送機関および宿泊設備の利用料金といった項目も並んでいます。また、この資格の実務には、旅行に関する的確な苦情処理も含まれますので、活躍の場が少し異なる鉄道パーサーであっても、十分に役立つ内容となるでしょう。

サービス介助士

「おもてなしの心」と「介助技術」を学び、お年寄りや障がいのある方の外出などのお手伝いをするきっかけをつくることを目的とした資格です。高齢化社会へと進む近年の日本では、鉄道パーサーが働く交通機関だけでなく、飲食業や金融業といったさまざまな業界で約17万人(2019年9月現在)ものサービス介助士が活躍しています。

この資格を持っていると、車椅子利用をしているお客様を列車に乗せたり、視覚障害のある方を手引きしたりといったこともおこないやすくなります。

手話検定

手話に関する知識、および技能を検定するための試験です。鉄道パーサーとして働いていると、聴覚障害のある方と接する機会もありますが、手話が使えるとスムーズにコミュニケーションをとれます。

ただし、実際に「手話検定」という資格名は存在しません。「手話技能検定」と「全国手話検定」の2種類が混同された結果、手話検定と呼ばれるようになりました。どちらも聴覚障害のある方とのコミュニケーション向上を目指していますが、主催元や試験内容は全く異なるため、それぞれ別物と考えるべきです。

手話技能検定は「NPO手話技能検定協会」が主催する試験です。全国共通の基準によって、どの程度まで手話を習得しているか確かめます。1級~7級(準1級・準2級を含む)の全9段階に区分けされており、1級・2級は実技試験、それ以外は映像を見ながらの筆記試験です。コミュニケーション能力ではなく、手話の知識・技能を測ることが主な目的となっています。

一方、全国手話検定は「社会福祉法人 全国手話研修センター」が主催する試験です。こちらの試験では、実際に手話を使って会話できるのかという、コミュニケーション能力を重点的に確かめます。試験レベルは1級~5級(準1級を含む)の全6段階で、3級以下は実技試験、2級以上は実技+筆記試験です。手話技能検定に比べると、より実践的なスキルが求められるため、難易度はこちらのほうが高いといえます。

鉄道パーサーを含む接客業なら、具体的な会話や道案内ができる「手話技能検定3級」程度のスキルが求められます。資格としてアピールしたいなら、最低でも3級取得を目指しましょう。

サービス接遇検定

サービスマインドの育成を目指す検定試験です。専門学校の在学中でも受験できる3級の審査基準には、以下のような項目が並んでいます。

・経済用語や商業用語の理解
・接遇者としての基本的な話し方
・対人心理の理解
・サービススタッフの資質

これらの勉強を通してサービス業の土台ができれば、鉄道パーサーの現場でおこなわれる研修内容も頭に入りやすくなるでしょう。また、最上位の1級になると、お客様の説得などの高度な話し方や、サービス接遇に関する深い知識が求められるようになります。

マナー・プロトコール検定

社会人として欠かせないマナーや国際儀礼(プロトコール)に関する知識と技能を認定する試験です。この検定では、ビジネスや暮らし、テーブルといったさまざまなシーンのマナーのほかに、その意味や歴史的な成り立ちも学べるようになっています。

論述や個人面接による試験がおこなわれる準1級以上の上級資格は、エアラインや鉄道パーサーなどの客室乗務員やホテルサービスなどのプロフェッショナルにも多く受験されています。

TOEIC

インバウンドにより多くの外国人が訪れる日本では、鉄道パーサーの活躍する交通機関などでも、英語のスキルが求められるようになりました。そのため、大手企業のパーサーとして働くには、TOEICなどの英語の実力を証明できる資格を持っていたほうが有利に就職しやすくなります。

一般的に、ビジネスホテルや小売店などの接客スタッフは、TOEICスコアが500以上あったほうが良いといわれています。同じ接客業である鉄道パーサーもこのくらいの点数を目安にするといいでしょう。

中国語・韓国語関連資格

日本を訪れる外国人のなかでも、特に大きな割合を占めているのが中国・韓国からの観光客です。そのため、中国語・韓国語のスキルを習得すれば、鉄道パーサーとして採用してもらえる可能性が高まります。

中国語・韓国語の関連資格としては、以下に挙げている4つが比較的メジャーです。

【中国語】
1. HSK(漢語水平考試):1級~6級
2. 中国語検定: 1級~準4級(準1級を含む)
【韓国語】
3. TOPIK(韓国語能力検定):1級~6級
4. ハングル能力検定:1級~5級(準2級を含む)

鉄道パーサーのほとんどは基本的に日本国内で働くので、日本語との親和性が高い資格を取得しましょう。中国語なら「中国語検定」を、韓国語なら「ハングル能力検定」のほうを推奨します。

接客に求められるスキルを考慮すると、中国語検定は3級、ハングル能力検定は準2級を取得したいところです。

まとめ

鉄道パーサーは、新幹線や特急列車などの車両内で、おしぼりの提供や車内販売をする職種の総称です。正社員として鉄道パーサーの仕事をするためには、鉄道コースのある専門学校に入り、客室乗務員サービスや鉄道アナウンスなどの実習を受けたうえで、就職活動をする流れがおすすめです。
また、資格を取得するのも役立ちます。

・旅行業務取扱管理者
・サービス介助士
・サービス接遇検定
・マナー・プロトコール検定
・TOEIC
・中国語・韓国語関連資格

鉄道サービスのプロフェッショナルとして活躍したい人は、この仕事に役立つ上記のような資格の取得にも挑戦してみてください。